『フェイスブック 子どもじみた王国』 （キャサリン・ロッシ 著／夏目大 訳） | 今週の必読 - 週刊文春WEBキャサリン・ロッシ／アリゾナ州フェニックス生まれ。ジョンズ・ホプキンス大学で英語の修士号を取得。2005年、Facebookに51番目の社員として入社。プロダクトマーケティングなどを担当。現在、テキサス州マーファ在住。 河出書房新社 1890円（税込） フェイスブック（FB）等のSNSから距離を置くひとが増えている。人々がFB上で紡ぐ彼らの「つながり」は、はたしてどれほど強いのだろうか。 脱工業時代の都市部の衰退を目の当たりにした、少女から大人になりかけの著者は、自分が名門大学で学んだ文学理論は、現代社会では「贅沢品」になってしまったと気づく。そして学問の道を諦め、SNSの黎明期、まだ五十人ほどの社員しかいなかったFB社に、生活のために入社する。 二十一世紀のギャツビーならぬ、若き天才ザッカーバーグ氏率いるFB社は、「ベンチャーキャピタルが競って奪い合う」十代のハッカー少年、そして「マイク
