Vol. 03 セックス・クラブ 前回の『26 世紀青年』に引き続き、ちょっと誤解されてしまいそうな邦題が付けられてはおりますが、要はこれ、あの『ファイト・クラブ』と同じ原作者=チャック・パラニュークの別の小説の映画化だから、ということなんですね。原題は『チョーク!』。 内容的にもなるほど「セックス依存症版ファイト・クラブ」といった趣の毒っ気たっぷりなコメディで、生の実感を求めて奇行に走る主人公像 (ともすれば共感しづらいだけにもなりかねないアクの強いキャラクターを、個性派サム・ロックウェルが見事チャーミングに演じきっています)、終盤に用意されているドンデン返し的な仕掛けなど、重なる部分は確かに多い。アンジェリカ・ヒューストン演じるブッ飛んだ母親との可笑しくも哀しい関係性なども見応え十分、これは隠れた逸品と言って良いのではないでしょうか! ここで注目していただきたいのが、脚本・監督を手掛