アップルのCEOティム・クックが5月初旬、オハイオ州立大学の卒業生に向けてオンラインスピーチを行った。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機をどう乗り越え、よりよい未来を築いていくべきか──スティーブ・ジョブズの死や、リンカーンの発言について触れながら、卒業生を激励している。 オンラインで行われたオハイオ州立大学の卒業式で、祝辞を述べるアップルCEO、ティム・クック(59) ドレイク学長、本日はこのような機会をいただきありがとうございます。オハイオ州立大学の卒業生のみなさん、こんにちは。 みなさんの将来の大事な仕事についてお話しする前に、すこし過去を振り返っておきたいと思います。 1918年のはじめ、当時まだ36歳の若い海軍次官補が、第一次大戦中のヨーロッパに視察に向かっていました。現地の米海軍の若く未熟な兵士たちが参戦できる状態かどうか、確認する任務についていたのです。 また