常に現地現物。 大野耐一氏、鈴村喜久男氏は我々に何を残してくれたのかをお話ししたくて、私がどんな環境で育ち、どんな指導を受けてきたかを述べてまいりました。総括してみますと、両氏は我々に手段や方法を教えてくれたことはただの一度もありません。常に現地現物、自分の頭で考え編み出していく習慣を身につけさせてくれたのだと思います。 近年、豊田章男社長の「お客様に感動と笑顔を。もっといい車を造ろうよ」の号令一下、トヨタのラインアップも大きく変貌しつつあり、設計から抜本的見直しを図るTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)も着実に進行中です。 いずれにしてもベースは「TOYOTA WAY」であり「トヨタ生産方式」で、それを支える人材なくしては成り立ちません。顧みるに本当の意味で人材育成ができているでしょうか。「最近の若い者は指示待ち族でいかん」という話をよく耳にしますが本当にそうでしょう