先日、図書館で見つけたリチャード・ワーマン『情報選択の時代』(松岡正剛訳、日本実業出版社 1990年)を夢中で読んでいる。この本は素晴らしいとしか言いようがない名著だ。 以前、本屋でこの本が見当たらなくて、かわりにマクルーハンの『グーテンベルクの銀河系』を買ったことがあったが、それもそのはず、『情報選択の時代』はとっくに絶版らしい。 ワーマンは情報アーキテクトの開祖として、情報デザインの分野で知られている。「情報デザイン」というのは、どのように情報を配置すれば人間は「わかる」のかということの研究なので、すぐに「理解」や「学習」といったものに直結してくる。 じっさい、『情報選択の時代』では「理解(understanding)」や「学習(learning)」が主題になっていて、これらはこの本に限らずワーマン自身の中心テーマである。 私は学生の頃から、「教える」「学ぶ」とはどういうことなのかを漠