【関連:“和製ジャッキー・チェン”が躍動する『猿飛三世』に、時代劇の新境地を見た!】 もともと人々の「共感を共有する」という試みは、ネットの得意分野でした。しかし企画枯れに苦しむ出版界も後追い、「金を出してまで買う?」という不安をはねのけ、定番のジャンルとして棚の一角を占めるまでになりました。 しかし、かつて『磯野家の謎』ヒット後に謎本ブームが起こったときのように、この手のブームは始めこそよくても、次第に題材が小粒化・細分化し、やがてジャンルごと枯れ細っていくのが宿命でした。 そんな中、本を扱う書店側をニヤリとさせる切り札として、『書店員あるある』が送り込まれました。 本書の強みは、やはり売り手である全国の書店員をがっちり味方につけている点でしょう。書店員が見向きもせず、即返本するとは思いがたいからです。あるいは、全国の書店員がひとり一冊ずつ買ったら、たちまちベストセラーです。 もちろん、