2015年3月に親子による経営権の争奪で話題となった大塚家具。娘久美子氏に軍配があがった。あれから1年。 創業者である父勝久は、4月22日長男勝之氏とともに新会社「匠大塚」を開業した。 ホテルといった大型商業施設向けの家具を販売し、夏には個人向け業態も始める。 ベテランを中心に元大塚家具の社員も50人集まり、今後も増える見込み。再出発を果たした匠大塚の大塚勝久会長に現在の心境を聞いた。 (聞き手は西雄大) 親子による経営権争奪戦から1年が経った。2015年3月27日に開かれた大塚家具の株主総会で、自身の提案は否決された。当時の思いは。 大塚:株主総会の直前まで私が社長をやると疑っていなかった。総会当日も直前まで会長室にいたが、机の上や飲みかけのペットボトルもそのままにして出かけたほどだ。正しくやっている人が勝つと思ったし、株主さんは分かって頂けると思っていた。 でも私は残るべきなのに残れな
元野球選手の清原和博氏が……と、一行目の冒頭のフレーズをタイプした時点で、その「元野球選手の清原和博氏」という主語のなんとも言えない据わりの悪さに気持ちをくじかれている。 誰もが知っている有名な誰かが厄介な事件に巻き込まれると、いつも同じ問題が表面化する。 私たちは、事件の渦中にある人物をどういう名前で呼ぶべきなのか、毎回、頭を悩ませる。 基本的な前提として、わが国のマスメディアでは、いわゆる「公人」の名前を、敬称を略した「呼び捨て」で表記するならわしになっている。 まず、この点から考えてみよう。 清原元選手が現役の野球選手であった時代は、どの新聞も 「8回裏、清原の打ったセンター前タイムリーが…」 と、彼の名前を敬称略で表記していた。 テレビのアナウンサーも、 「清原の白スーツが…」 などと、むき出しの苗字だけで呼びかけるのが通例だった。 呼び捨て呼称には、おそらく、二つの意味がある。
仕事で訪れた街で腹をすかせて真剣にメシ屋を探す雑貨商(「孤独のグルメ」)や「ご常連」と言葉をかわしつつ杯を重ね夜の街に消えていくイラストレーター(「吉田類の酒場放浪記」)。オヤジがひとりで食事をしたり酒を飲んだりするだけのテレビ番組がこんなにウケる国も珍しかろう。ひとりメシ、ひとり酒は、「孤独のグルメ」風に言えば「現代人に平等に与えられた最高の癒し」としてすっかり社会に定着したように見える。 だが、実態は少し違う。筆者は、『ひとり外食術』(弊社刊)という書籍の出版に当って、都内で働く数多くの20代~50代男女にひとり外食事情を取材した。そこで何度も耳にしたのが「実はひとりで店に入るのが苦手なんです」という告白だった。 意外に少ない「ひとり飯OK」 若い女性だけではなく、40~50代の男性からも、「ランチはいつも職場の同僚と一緒」「ひとりで店に入って晩メシを食ったことがない」「出張のときはコ
待機児童問題が、再び深刻な事態を迎えている。厚労省によれば、最新統計である2009年4月の待機児童数は、全国で2万5384人と昨年に比べて5834人も増加し、過去最大の増加率(29.8%)となった。また、既に来年4月の認可保育所の申し込みが始まっているが、東京都各区とも今年を上回るハイペースの申し込みが続いている。これは、いわゆる「リーマンショック」に始まる世界同時不況に伴って、夫の失業や収入低下を補おうと、乳幼児を抱える母親達がパート・アルバイトに出ていることが背景である。 しかしながら、よく見れば、待機児童数はたかが2万5000人程度である。認可保育所の定員数自体は200万人を超えているから、この程度、ちょっと努力をすれば解決できそうな数字に思われる。小泉政権下の「待機児童ゼロ作戦」をはじめ、認可保育所の定員を増やす努力はこれまでも行なわれてきたはずなのに、なぜ、待機児童はなかなか解消
民主党小沢代表の公設第一秘書の大久保氏が東京地検特捜部に、政治資金規正法違反(政治資金収支報告書の虚偽記載罪)の容疑で逮捕されてからおよそ2週間。衆議院議員総選挙を控え、極めて重大な政治的影響が生じるこの時期に、比較的軽微な政治資金規正法違反の事件で強制捜査に着手した検察側の意図、捜査の実情、今後予想される展開が、おぼろげながら見えてきた。 捜査は当初から想定された展開ではない この時期に検察があえて強制捜査に着手したことについて、「国策捜査」などの見方もあったが、どうやら、今回の検察の強制捜査着手は、これ程までに大きな政治的影響が生じることを認識したうえで行われたのではなく、むしろ、検察側の政治的影響の「過小評価」が現在の混乱を招いているように思える。 その推測の根拠は、今回の強制捜査着手後に、東京地検の特捜部以外の他の部のみならず、全国の地検から検事の応援派遣を受けて行われている事実だ
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