torabasamiのブックマーク (9)

  • なにか一つあれば - 関内関外日記

    なにか一つおれの人生にあれば、おれの人生は今とは違っていただろう。なにか一つ、それは才能や学習や努力によって習得できる技術、そんなもの。そんなもの一つないから、おれは今の惨めな人生を生きているし、これからも生きることだろう。唐突にそれは終わるだろう。けれど、なにか一つあったならば、その唐突な死すら心地よく受け入れられたろう。おれは無明に生まれ、無明に死す。なに一つなく、なに一つないことである境地に達するわけでもなく、この世になにも残さず死ぬ。なにか一つでよかったんだ。高望みかもしれない。この世の何割の人間がなにか一つを持っているのだろう。いや、多くの人がなにか一つを持って生きているのだろう。うまく楽器を奏でるとか、プログラミングができるとか、そんな技術を。おれには技がない。無力だ。非力だ。絶望的だ。かといって、今からなにか一つを得ようと思うには遅すぎる。おれはそれに気づくのに遅すぎた。アル

    なにか一つあれば - 関内関外日記
    torabasami
    torabasami 2018/05/14
    こんなに文才があっても悩みはつきないのが人生なのか
  • わいせつカー工場の町 - 関内関外日記

    アメリカの片田舎を絵に描いた。絵の中に私はいた。そんな気になった。その小さな町のはずれに、やはり小さな工場はあった。「ハイ・オン・ディーゼル&ガソリン・モーターズ」と看板にあった。工員が古いビュイックの下に潜り込んでなにか作業をしている。 「こんにちは。お仕事中すみません、"魂の駆動体"についてお話を伺いたいのですが」と言う。 老人がビュイックの下から台車を滑らして出てきた。頑固そうな白人の老人だった。 「ちょうど休憩にしようとしたところだ。奥の事務所へ行こう」 そして、私ははるばる太平洋をわたり、カーの話、猥褻カーの話を聞くことができたのだった……。 「あれは……デトロイトの連中がおたくの国のカーをハンマーで叩き壊しているころだったか。あんた、どんなに怒っていても、カーに関わる人間が、カーにあんなことしちゃあいけねえよ。ま、そんなときにおれは思ったんだ。この国の人間が日のカーを選ぶんだ

    わいせつカー工場の町 - 関内関外日記
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    torabasami 2018/05/10
    導入の神林感よ
  • 勝手に予防ごっこしてろ 川西千秋『自殺予防学』を読む - 関内関外日記

    自殺予防学 (新潮選書) 作者: 河西千秋 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2009/06 メディア: 単行 クリック: 13回 この商品を含むブログ (4件) を見る なんだよ、自死をすすめるような( ※著者は実行しました 須原一秀『自死という生き方』を読む - 関内関外日記)につづいて「自殺予防」かよ、というところもあるが、予防するというところに希望があるかもしれないのである。単に棚の近くにあったからという理由があるかもしれないのである。 して、著者はこうのたまう。 自殺に至る人は精神的に追い詰められており、正常な心理状態にはない。一般にいわれるような、「冷静な自殺」などというものはほとんどないのである。「人には自殺する権利もある」という人もいるが、権利云々は当事者がきちんと判断できる状態にあるのを前提に初めて議論できることであり、自殺に関して、「死ぬ権利」の議論は成り立た

    勝手に予防ごっこしてろ 川西千秋『自殺予防学』を読む - 関内関外日記
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    torabasami 2017/10/06
    宝くじが当たったらいくらかお分けしようと思っているのだが間に合うだろうか
  • それで、明朝とゴシック、どっちがいいですか? - 関内関外日記

    なんとはなしにブログ(PC)の文のフォントを明朝にしてみたけど、あれや、自宅のウィンドウズで見たら、なんか読みにくい感じがせえへんでもない。どうやろうか。あんたはどう思うやろうか。 ○ゴシックがいい→はてなブックマーク ○明朝体がいい→はてなスター これで決めさせてもらうわ。 おれの読者はだいたい5人くらいだから、奇数で帰趨は決するやろう。それだけや。ほな。……といいつつ1票ずつで割れたりするくらいの零細ブログやがな。ほな。

    それで、明朝とゴシック、どっちがいいですか? - 関内関外日記
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    torabasami 2017/04/08
    慣れが大部分かもしれないがゴシックの方がいいように思う
  • いまさらながら2016年の秋アニメは良作揃いだった - 関内関外日記

    正月休みを終え、さらに連休となって、ようやく2016年の秋アニメを見終えた。観終えたたといっても、もちろん全部のアニメを観たわけじゃあない。ただ、観る作品はわりと多かった。夏アニメくらいで「あれ、アニメへの興味薄れてきたかな?」と感じたりしたのだけれど、戻ってきた感がある。Blu-ray Discレコーダーの不調で焼いてはおらず、観ては消し、だったが、焼けるものならたくさん焼いていたかもしれない。 ブレイブウィッチーズ ブレイブウィッチーズ第1巻 [Blu-ray] 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店 発売日: 2017/02/24 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (4件) を見る さて、このお題で最初にブレイブウィッチーズを挙げなければいけないのは、実は寂しいことである。できることなら毎回感想を書きたかった。せめて、こんなひとまとめの感想の一部でなく、独

    いまさらながら2016年の秋アニメは良作揃いだった - 関内関外日記
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    torabasami 2017/01/12
    氏のイメージ的にフリップフラッパーズが無いのが意外だ。もしノーチェックであれば良い百合なので是非。
  • カー2/神林長平『魂の駆動体』を読む - 関内関外日記

    いや、それよりもカーを運転する楽しみというものが味わえるというものだ。免許をとったおれは家のフォルクスワーゲンのセダンを毎夜意味なく走らせたものだった。カーには運転する喜びがある。そこにどれだけの意味を見出すか、あるいはどの程度の人がそれに肯くかはしらないが、それはたしかに存在するのだと思う。カーをドライブするファン。 カー - 関内関外日記 おれはカーのドライブにファンを見出したことのある人間だ。自分のカーを所有したこともないし、とうぜん改造したことも、峠をせめたこともない。ただ町中を普通に運転する、それで面白かった。そして、おれの魂はいつだってミニに乗って奥湯河原に向かって女と一緒に走り続けている。 魂の駆動体 作者: 神林長平出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2013/11/15メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る 人々が意識だけの存在として仮想空間へ

    カー2/神林長平『魂の駆動体』を読む - 関内関外日記
  • 帰りなんいざ平和島デス・ロード(サマー2015) - 関内関外日記

    「……だからねえ、先生、そのときおれはこう思ったんです。おれが『マッド・マックス』なんだって。わかりますよね? 水が降ってきたんだ。この身がクエイクしたんだ。4DX! 4DX! 恩寵だったんです。それでおれは、下の階のドン・キホーテでツイン・ネックのギターを買ったんです。ついでにカシャーサを一買いました。怖いものなんてなんにもないって思ったんです。それで、目の前にあった競艇場の超抜機を奪って、走りだしたんです。レンチがあればエンジンも唸るんだ。もう、そこは平和島なんかじゃなかった。地獄のデス・ロード・アイランドだったんです。それでね、先生、おれは〈大森 海苔のふるさと館〉に向かってぶっ放したんですよ。知ってますか、大森は海苔の……」 「今日はこのくらいにしておきましょう」 ドアが閉まる。引き手の部分と頭より高い部分、足首より下の部分でかしゃんとロックされる音が鳴る。廊下は少しやわらかいゴ

    帰りなんいざ平和島デス・ロード(サマー2015) - 関内関外日記
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    torabasami 2015/08/26
    2ヶ月ぶりくらいか。これを読んだおかげで今日は仕事がはかどった。
  • それは自殺の足音か自分の足音かわからないここは寒い部屋 - 関内関外日記

    それは自殺の足音か自分の足音かわからないここは寒い部屋ひとり安酒を呷り目を閉じ耳を塞ぎ逃れられぬもののことを考えないようにしているおれがいる。 もう具体的に考える段階だというのは数字が物語っているおれは数字が嫌いだったが数字が死ねと言えば死ななければならない家賃光熱費費払えなければ生きていてはいけない二ヶ月はなんとかなるのも慰めにならない。 おれは高いところが苦手だし電車に飛び込むという咄嗟の勇気にも欠けるし現在の薬品は安全に作られているのでいくら脳の処方薬を貯めこんで一気に飲んだところでいけるわけもないし自傷による実現は難しいともいうし車も持っていないしレンタカーを借りる金もないので練炭という線もないし競馬場のトイレ連単で人生アウトというのはふざけた発想で悪くないが現実味はない。 選択肢としてファーストチョイスになりうるのはやはり吊るすことだろうしこの世に生きるに値しない無能の罪人の罰

    それは自殺の足音か自分の足音かわからないここは寒い部屋 - 関内関外日記
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    torabasami 2015/02/09
    黄金頭氏の文章が好きなのでなんとか生き延びて欲しい。宝くじが当たればお分けするのだが…
  • ここのところ終わったアニメの感想2014年春 その2 - 関内関外日記

    『キルラキル』は「これはおもしろくなるんじゃないのか!」という始まり方で、期待を裏切らない代物だったが、かといっていい意味でも裏切ってくれるわけでもなくて、それがいいのか悪いのかというといいのだけれども、もっとぶち抜けたり、裏側にいってくれてもよかったという思いもありつつ、いやいや、十分だろという声もおれの中であり、総合的に拍手喝采でいいんじゃねえのと、そういうくらいのものだった。ラジオの方はというと洲崎綾がひたすらにいじ(め)られる感もあり、それはそれで『洲崎西』とはちがって楽しめましたとさ。 『咲-Saki- 全国編』は粛々と見終えたという感じというか、月曜の朝に目をさますのに録画を見る習慣がついてしまったので、これからどうしようという。いや、もちろん『咲』はすばらしいのだし、愛宕洋榎や姉帯豊音に声がついて動けば満足なのだけれども、話的には原作を知っているものであって、「早く続きを!」

    ここのところ終わったアニメの感想2014年春 その2 - 関内関外日記
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    torabasami 2014/04/12
    なぜ桜Trickがないのか
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