突然だが、俺――坂本秋月(さかもとあきつき)はかつて、死んだはずの少女と交換日記をしていた。 意味わからんよな。うん。順番に説明する。 二年半前の雨の日のことだ。俺の目の前で、ひとりの少女――夢前光(ゆめさきひかり)は、不幸な交通事故により死んでしまった。 しかしその時。突如現れた、謎の黒ローブの人物に俺はこう問いかけられたのだ。 「おまえの寿命の半分で、彼女をたすけてやろうか?」 何を言っているんだ? そう思ったのを今でも覚えている。 そこで俺は無意識に「やってみろよ」と返していたわけなのだが、この言葉にはとんでもない裏があった。 というのも、数日後。なんと夢前光の魂は〝俺・坂本秋月の体を一日置きに乗っ取る〟というわけのわからん方法にて、この世に復活しやがったのだ。 俺が一日過ごし、夜に眠りに就く。すると翌日、なんと俺の体は、憑依した夢前光の魂に乗っ取られるのだ。そうして彼女が一日過ごし