新型コロナウイルスの感染拡大に関連し、山梨大学の島田真路学長(皮膚科学)が「PCR検査の不十分な体制は日本の恥」などとして、政府の施策を激しく批判している。大学の公式HPや医療関係者向けサイトでの見解表明は、3月中旬以降、すでに5回。山梨大学医学部附属病院の院長も務めた島田氏の論点は、いったいどこにあるのか。5月6、8日の午後、2回にわたってじっくりと耳を傾けた。 検査抑制は政府の指示が行き渡ったため ――新型コロナウイルスの問題では、「日本のPCR検査は少なすぎる」との指摘が当初からありました。実際、「熱があるのに検査してもらえない」という声も途切れません。日本の検査体制とは、結局、どういうことだったのでしょうか。 厚生労働省は最初から「渡航歴や患者との接触歴などから、都道府県が必要と判断した場合に検査が行われます」と説明し、事実上、PCR検査に制限を加えてきました。そして、この判断基準
![「PCR抑制」日本が直面している本末転倒な現実](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d5ba564c18601058bd79f807723d812d4e03b63b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F8%2Fb%2F1200w%2Fimg_8be3818c6396ce460a9dfe46b27c66fa282907.jpg)