「今は高校野球でも三塁コーチャーを専門とする選手がベンチ入りするケースが珍しくないみたいですね。高校生、プロ問わず、ものすごく大事なポジションですから」 インタビュー開始早々、阪神の一軍内野守備走塁コーチを務める高代 延博コーチはそう切り出した。 智辯学園高、法政大、社会人の名門・東芝を経て78年ドラフト一位で日本ハムに入団し、走攻守揃った遊撃手として活躍。現役引退後は広島、中日、日本ハム、ロッテ、オリックスなどでコーチを歴任。09年、13年にはWBCで侍ジャパンの内野守備走塁コーチも務めたプロ野球界の名三塁コーチャーだ。その高代コーチに三塁コーチャーの重要性、指示の仕方などを伺った。 高代コーチは三塁コーチャーの重要性に関してこう語る。 「プロとは違ってサインを出す必要はないから、高校生の三塁ランナーコーチにとっての最大の仕事は指示ですね。 例えば、味方のランナーが気づかないうちに相手の