ダドリー前ニューヨーク連銀総裁が米国の財政状況は「持続不可能な軌道」にあると警鐘を鳴らした。債務コストが膨らむ中で危機を解決する政治的意思が欠如していると指摘した。 プリンストン大学経済政策研究センターの上級研究員を務めるダドリー氏は、シドニーで開催された会議でビデオ通話を通じて「状況はさらに悪化する。過去15年に比べはるかに高い金利によって米政府債務がリプライスされるからだ」と語った。 同氏はまた、ベビーブーマー世代が引退し、医療費や社会保障費が膨らむことで、財政見通しがさらに悪化するとも予想。 その上で、「最後の問題は政治だ。物事を成し遂げるという点で、今の米国にはよく機能する政府がない」とし、「われわれは確実に持続不可能な軌道に乗っている」と述べた。 世界市場のセンチメントは、米政府の財政と新規債務の必要性に対する継続的な懸念によって損なわれている。先週の米30年国債入札は過去10年