天才ドリブラーが緑のピッチに戻ってきた。Ｊ１清水ＦＷ永井雄一郎（３０）が１日、開幕後初めて全体練習に合流した。古傷の両ふくらはぎ痛と股（こ）関節痛で別メニューが続いていた。久しぶりの“実戦”となった、この日のミニゲームでは、さっそく１得点を挙げ存在感をアピールした。 永井が「完全復活」にのろしを上げた。９対９のミニゲームで２トップを組んだＦＷ原からの右クロスに、体を投げ出しながらのダイビングヘッドで合わせ、ネットを揺らした。「今日ぐらいだったら大丈夫だというのは分かった。（痛みを）多少は我慢しながら、ひどくならない程度でやっていく」と順調な回復ぶりに安堵（あんど）の表情を見せた。 浦和一筋だったストライカーは、タイトル請負人としての期待を背負い、新天地の門をたたいた。しかし、初練習となったチーム始動日の１月２６日にいきなりのリタイア。さらに、鹿児島キャンプ初日（２月８日）のウオーキング中に

元日本代表ＭＦ中田英寿氏（３２）が３０日、東京Ｖのメンバーとして法大との練習試合に出場した。後半だけの出場で、序盤はボランチ、残り１０分はトップ下を務めた。イエローカードを出される場面もあるなど、ハードなプレーを見せた。同氏は自らが率いる「ＴＡＫＥ ＡＣＴＩＯＮ ＦＣ」が、４月１２日に甲府のサテライトと対戦する親善試合に向けて、２３日から東京Ｖの練習に参加中。高木監督は「本当にかしこいプレーをする。選手は勉強になるし、盗めよと言ってある」。ラモス常務は「うまいね。２、３カ月も準備すれば十分に復帰できる。契約書を準備しなきゃ」と話していた。

不振にあえぐＪ１清水のＦＷフローデ・ヨンセン（３５）が、２９日のナビスコ杯初戦の京都戦（アウスタ）で待望の移籍後初ゴールをたたき込む！ 「４戦（ヨンセン）不発」はない。２８日、セットプレーなど軽めの調整を終えたヨンセンは「もちろん、ゴールを狙っていくよ」と、待望の移籍後初ゴールを宣言した。名古屋でプレーした過去３年は、毎年２けた得点で、Ｊリーグ公式戦で４戦連続不発は１度もない。長谷川監督も「そろそろ（点を）取って欲しい」と、爆発を待望した。 ノルウェー代表の経験もある筋金入りのストライカーだが、今季は開幕から３戦不発。清水に新加入後の対外試合で最後に得点を挙げたのは、鹿児島キャンプ中での２月１１日の鹿屋体大戦（２得点）が最後と、スランプに陥っている。「大きな責任を感じている」。ヨンセンの調子に左右されるかのように、チームはリーグ１７位と開幕ダッシュに出遅れた。 それでも今年で３５歳を迎えた

Ｊ１清水ＭＦ藤本淳吾（２５）が「救世主」になる。清水は２７日、２日続けての紅白戦（２７日は非公開）でナビスコ杯初戦の京都戦（２９日）に向け調整した。前日までは、メンバーを決めかねていた長谷川監督は「多少メンバーを変える」と新布陣で臨むことを決断。さらに「淳吾を先発で使う」と、左足首に重傷を負った０８年７月２７日（大宮戦）以来２４５日ぶりに先発復帰させることを明言した。 ２６日の紅白戦では、サブ組でスタートした藤本は、１本目で直接ＦＫを含む１得点１アシスト。３本目は主力組に入った。公式戦復帰後の２戦は、途中出場で決定機を演出しながらも逃している。「次こそは決められるようにしないと」と、３０２日ぶりのゴールにも意欲を見せた。「バタバタしているときに、自分が落ち着かせるようなプレーをしたい」。帰ってきたナンバー１０が、３戦未勝利の窮地を救ってみせる。【為田聡史】

清水はナビスコ杯初戦となる京都戦（２９日）に向け２７日、静岡市内の三保グラウンドで連日の紅白戦を行った。ここまでリーグ戦は２分け１敗で３戦未勝利と苦戦を強いられている。大会が変わるナビスコ杯で、なんとか浮上のきっかけをつかみたいところだ。ヨンセンとの２トップで先発が濃厚な、原一樹は「今までの結果は、良くないけど乗り出したら止まらないと思う。そのためには、ゴールが必要」と、今季初ゴールに意欲を見せた。

Ｊ１清水の長谷川健太監督（４３）が、ＦＷヨンセンの「改造」に乗り出した。１８日、名古屋戦（２２日、瑞穂陸）に向け、三保グラウンドで関西学院大と完全非公開で練習試合を敢行。試合内容は煙に巻いたが「フローデ（ヨンセン）のポジショニングを修正した。くさびが、なかなか入っていない。アレンジして（ゴールへの）アプローチの仕方を変えていかないと」と修正点を説明した。ヨンセンは「今日は、コメントできない」と無言を貫いたが、昨季まで所属した古巣名古屋との対戦に、燃える思いはあるはずだ。 現状を打開するための起爆剤は「得点」だ。「１勝すれば、がらっと変わる。勝つためには点を取らないと…」と同監督。昨季の後半戦は、１７試合で３４得点を挙げ１１勝３分け３敗。後半戦だけを見ればリーグ一の成績だった。今季は過去３年連続２ケタ得点のヨンセンが名古屋から新加入し、さらなる攻撃力アップが期待された中での２試合連続無得点。

次節、名古屋戦（２２日、瑞穂陸）に向けた１９日の紅白戦で、Ｊ１清水の長谷川健太監督（４３）は、新布陣をテストした。前節まで左サイドハーフのＭＦ枝村と、ボランチだったＭＦ山本真のポジションを入れ替えた。「まだ、分からない。迷っている」としながらも「枝村はゴール前に入ってくるから攻撃に迫力が出る。真希はクロスの制度が高い」と手応えを口にした。 タイミング良くゴール前に飛び出しチャンスを演出した枝村も「サイドでは、あまりボールを受けられなかった。ボランチに入った方がボールに触る回数が増える」と好感触。指揮官は「より攻撃を活性化させながらバランスを保つことが大事になってくる」と、今季初得点、初勝利に向け力を込めた。

＜Ｊ１：清水０－０横浜＞◇第２節◇１４日◇アウスタ 清水は２試合連続で無得点に終わり「開幕ダッシュ」に黄色信号が灯った。 ２試合連続のスコアレスドローに、イレブンはがっくりうなだれた。ホーム開幕戦では、クラブ史上最多の１万９１７２人のサポーターからは、ため息がもれた。長谷川監督は「ホームでドローに終わって、見ている人はフラストレーションがたまったと思う。なかなか、調子が上がり切れていない」と肩を落とした。 序盤、積極的にミドルシュートを放ってきた横浜に、主導権を奪われた。攻勢に転じようとしても、ミスパスを連発。前半に放ったシュートは、わずか１本にとどまり、攻撃の形すらつくれなかった。ＭＦ兵働は「パスの精度、クロスの精度が上がってこないと点は取れない」と厳しい表情で話した。ＦＷ岡崎も「チームが守備的になりすぎた。チャンス自体がなかった。ラストパスがこない」と嘆いた。 救いはＭＦ藤本が後半３７

＜Ｊ１：清水０－０横浜＞◇第２節◇１４日◇アウスタ 横浜は、沈みかけた太陽に苦戦した。前半に清水が風下を選択。この意味が後半になって分かった。ゲームキャプテンのＤＦ栗原は「やはりスタジアムを分かっているんだね。後半になったら沈みかけた太陽がまぶしくて、怖いぐらいだった」と話した。風も強かったが、ＤＦ中沢は「風は気にならなかったけど、まぶしいのは厳しかった」。広島との開幕戦では４失点で完敗するも、この日は引き分けで勝ち点１。木村監督は「初戦に比べれば自分たちのサッカーができたと思う」と評していた。

＜Ｊ１：清水０－０横浜＞◇第２節◇１４日◇アウスタ 清水は開幕２戦連続のスコアレスドローに終わった。序盤からミスを連発し、自滅する場面が多く攻撃の形すらつくれなかった。終盤は、横浜を攻め立て惜しい場面もつくったが、ゴールまでは至らなかった。移籍後初ゴールをまたしてもお預けとなった清水ＦＷフローデ・ヨンセンは「サポートが少なかったし、パスミスが多すぎた」と肩を落とした。今季初のホーム、アウスタでの試合。「大事なことは、各自が自信を持ってプレーすること」と、ベテランＦＷは前を向いた。それでも、守備においては２試合連続の完封試合。長谷川健太監督は「きちっと０に抑えた。ミスはあったけど評価したい」と選手をたたえた。

ホーム開幕戦でＪ１清水ＤＦ青山直晃（２２）が、デビュー戦に続く「メモリアル弾」を狙う。１４日の横浜戦（午後３時、アウスタ）でリーグ戦通算１００試合出場を達成する。１２日の非公開練習後「地道に自分のプレーをしていきたい」と冷静に話した。入団１年目の０５年１０月２９日の名古屋戦でゴールを決めて、鮮烈デビューを果たした。過去にデビュー弾を決めた選手は１０７人もいるが、その後通算１００試合以上出場を果たしたのは、１８人しかいない。 「得点？ もちろん、狙っていきます」とニヤリと笑った。昨季の横浜との対戦では、全得失点がセットプレーから生まれた。「去年（中沢に）やられている。集中することが大事」とボンバーヘッドを警戒する。一方、攻撃時には空中戦が得意な青山には、大きなチャンスが生まれる。「セットプレーで決められるように準備したい」。日本代表ＤＦとの空中戦に真っ向勝負を挑む。開幕戦（対大宮、８日）で、

日本サッカー協会の犬飼基昭会長（６６）が１１日、Ｊシーズン秋春制移行に関する調査チーム設立のためＪリーグに協力を要請した。「移行しない」と結論を出した将来構想委員会の委員長を務めるＪリーグ鬼武健二チェアマン（６９）と、約２０分間にわたり緊急会談。同会長は無言を貫いたが、鬼武チェアマンによると、移行した場合の観客動員減少がクラブ経営に及ぼすデメリットなどを同会長は「具体的な数字で知りたい」と説明したという。その調査チームを立ち上げるため、Ｊに人的協力も求めた。鬼武チェアマンも「その協力はします」と口にした。 また犬飼会長は１０日の秋春制の協議継続発言について「（将来構想委員会の）結論を尊重していないとは言っていない」と釈明したという。

打って、打って、打ちまくれ！ Ｊ１清水は１１日、ホーム開幕戦（対横浜、１４日）に備え、三保グラウンドで約２時間の練習を行った。全体練習後、ＦＷ岡崎、ヨンセン、ＭＦ兵働らの主力攻撃陣がゴール前に集まり、約２０分の「居残りシュート練習」を敢行。前節の大宮戦ではシュート１７本を放ちながら０－０。「次こそ今季初得点！」という選手たちの思いの表れだった。 長谷川監督も「（居残り練習の）指示はしていない。選手が自主的にやった」と、選手たちの意欲に目を細めた。兵働は「（前節は）シュート本数は多かったけど、枠に行っていない。もっと、精度を上げていかないと。次はホームだし、よりアグレッシブに戦いたい。どんどん狙っていく」と今季初得点、初勝利に向け力を込めた。ホーム「アウスタ」での初試合で清水イレブンが、豪快なゴールをネットに突き刺してみせる。【為田聡史】

Ｊ１清水のルーキーＦＷ木島悠（２２）が、ホーム開幕戦（１４日、対横浜）での、公式戦デビューに意欲を見せた。オフ明けの１０日、インターバル走などで次節に向け調整。練習後、木島は「調子はいいです」と笑顔を見せた。 ８日の開幕戦（対大宮）は、ＦＷのリザーブメンバーとして原だけが入った。初のメンバー入りはできなかったが、７日のサテライト戦（対筑波大）で１得点を挙げ好調をアピール。長谷川監督も「（横浜戦は）ホームだし攻撃的な選手を増やしたい。木島？ 候補の１人ですね」とベンチ入りをほのめかした。 大宮戦をテレビ観戦した木島は「清水のサッカーじゃなかった。自分のスピードとドリブルでかき回したい」と、デビューに向けてのイメージを膨らませた。滝川二高時代の同級生のＦＷ岡崎も「高校時代はサイドで仕掛けるタイプだったけど、今は中央でもいける。ストライカーっぽくなった」と太鼓判を押した。昨季の関東大学１部リーグ

＜Ｊ１：大宮０－０清水＞◇第１節◇８日◇ＮＡＣＫ Ｊ開幕の９３年から１６年連続だった清水の「開幕戦得点神話」が崩れた。日本代表ＦＷ岡崎慎司（２２）は、前半ロスタイムに相手ＤＦラインの裏に抜け出し、決定的な場面をつくるも得点できず「落ち着いていたら決められた」と悔やんだ。敵地での勝ち点１に「負けなかったことはＤＦに感謝しないと。次は点を取らないといけない」と、ホーム開幕となる１４日の横浜戦に向けて意気込みを示した。

＜Ｊ１：大宮０－０清水＞◇第１節◇８日◇ＮＡＣＫ Ｊ１清水は０－０で大宮に引き分け、アウェーでの開幕戦で勝ち点１を奪った。試合前日の練習で先発予定だったＧＫ山本海人（２３）が右太ももを痛め、急きょＧＫ西部洋平（２８）が出場。再三のピンチを好セーブで切り抜け、大事な開幕戦を無失点で乗り切った。８年ぶりのタイトル奪取に向け「健太エスパルス」は、まずまずのスタートを切った。 ドローでも悲観する試合内容ではなかった。長谷川監督は「選手はよく戦った。当然、望むべき結果ではなかったが、勝ち点１を素直に喜んでいいと思う」と、まずまずの滑り出しを評価した。得点こそ奪えなかったが、アウェーでの戦いを無失点で切り抜けた価値は大きい。 ＧＫ山本海の故障で、急きょ先発したＧＫ西部が、ピンチをファインセーブで救った。「試合に出たかったし、出るつもりで準備していた。多少びっくりしたけど、落ち着いてできた」。前半３８分

Ｊ１清水の長谷川健太監督（４３）が、６日の非公開練習を急きょ“公開”に変更した。８日の開幕戦（対大宮・ＮＡＣＫ）を控え緊張感がピークに達する中でも、チームの順調な仕上がりに「今日は隠すことはないしね」と余裕たっぷり。前日５日には、開幕３日前にしてスタメンを堂々と公言するなど、就任５年目で「集大成の年」と位置づける指揮官が、絶対の自信を持って開幕を迎える。 「健太のカーテン」が突然、開いた。開幕３日前の５日から始めた非公開練習を、この日の練習開始直前に急きょ“公開”に切り替えた。ファンの混乱を避けるため、報道陣に限っての公開となったが「今日は見せたからどうって内容じゃない。紅白戦をやろうかと思っていたけど、雨がやみそうもなかったしね」と変更理由を説明。攻撃陣がシュート練習、守備陣はＤＦラインの確認と、ポジション別に分かれて約１時間の調整で切り上げた。 予定していた紅白戦の中止は、悪天候だけが

清水の「Ｕ－２３カルテット」が初の開幕スタメンの座をつかんだ！ ８日の開幕戦（対大宮・ＮＡＣＫ）を３日後に控えた５日、非公開で紅白戦を実施した。長谷川健太監督（４３）は練習後「開幕のスタメンは（２月２１日のプレシーズンマッチ）磐田戦のメンバーで行きます」と断言。これで日本代表ＦＷ岡崎慎司（２２）をはじめ、ＧＫ山本海人（２３）ＤＦ岩下敬輔（２２）ＭＦ山本真希（２１）の４人のリーグ開幕戦先発が確定した。 超異例の「開幕３日前予告先発」が、長谷川監督の期待と自信を証明していた。従来は試合２日前からの練習を非公開とする同監督だが、就任５年目の開幕を前にした今回は「情報を流出したくない」と試合３日前の５日から「健太のカーテン」を引いた。ところが、紅白戦でのレギュラー陣の仕上がりのよさをあらためて確信したのか、練習後の指揮官は一変。あっさりと盤石の先発布陣を公言した。 初の開幕スタメンを勝ち取ったのは

超大型助っ人のＪ１清水ＦＷフローデ・ヨンセン（３４）が、清水に８年ぶりのタイトルをもたらす！ 昨季まで在籍した名古屋で、３年連続２ケタ得点した決定力は、日本代表ＦＷ岡崎慎司（２２）との新コンビ結成で、さらに磨きがかかった。大宮との開幕戦（８日・ＮＡＣＫ）を４日後に控えた４日は、居残りシュート練習も敢行。「とにかくリーグが始まるのが、楽しみでしかたない」と準備万端を宣言した。 準備は整った。新天地での開幕を４日後に控えたヨンセンは、順調な仕上がりに満足げに話した。「シュートの感覚は問題ない。新しいクラブなので興奮もある」。コンビを組む岡崎には「ポジショニングがうまい。うまく相手の前に入ってくる」と絶賛された。名古屋時代の赤から、オレンジ色に変わった新戦闘服での大暴れを待ち望んだ。 この日は、居残りで１本１本感覚を確かめるように丁寧だが、豪快なシュート練習に励んだ。始動から１カ月、ハードな練習

清水は２日、元日本代表ＤＦの斉藤俊秀（３５）が静岡県社会人リーグ１部の藤枝ＭＹＦＣにヘッドコーチ兼任選手として移籍すると発表した。運営会社の取締役にも就任する。 斉藤は１９９８年Ｗ杯フランス大会代表で国際Ａマッチ１７試合に出場。Ｊ１でリーグ通算２４４試合で１６得点を挙げている。昨季までＪ２湘南へ期限付き移籍していた。藤枝ＭＹＦＣは日本サッカー協会名誉副会長の釜本邦茂氏が監督を務める。