Ｊ１清水ＦＷ原一樹（２４）が練習２日目の２７日、今季清水の“初ゴール”を決めた。日本代表ＦＷ岡崎慎司（２２）に加えフローデ・ヨンセン（３４）、永井雄一郎（２９）が今季から新加入。激化するＦＷ争いからスタメンの座をつかみとるため、猛アピールを開始した。今季は背番号を１９から１１に変更。あこがれの横浜ＦＣカズと同じ背番号を背負い、真のストライカーへと進化を遂げるつもりだ。 “キングＫＡＺＵＫＩ”が、ピッチで輝きを放った。原は今季初のミニゲームでいきなり見せた。１本目は、ＭＦ兵働からのクロスに強烈な右足のダイレクトボレーでゴールにたたき込んだ。さらに２点目。ゴール右の角度がないところから体をうまく回転させて得点を決めた。「たまたまですよ。まだ２日目ですから」と、はにかんだが、その表情からは決意が感じられた。 今オフにチームから背番号を１９から１１への変更を打診された。「断る理由は何もなかった。Ｊ

Ｊ１清水の期待の新加入ストライカーが“ほろ苦始動”に照れ笑いした。午前中の走り込みの後、午後の練習でボール回しをしている時だった。浦和から移籍後初日のＦＷ永井雄一郎（２９）が、右太もも裏を押さえて足を止めた。「つりましたね。初日なんで最後までやりたかったけど…」。再合流しようとしたが、長谷川監督に止められ、そのままクラブハウスに引き揚げた。 午前中の１０００メートル×５本のインターバル走の際には、浜松大陸上部監督も兼任する杉本フィジカルコーチから「足のつき方、バランスが悪い」とランニングフォームの指摘を受けた。設定タイム（３分５２秒）をクリアしながらも永井は「今の走り方だと負担がくる個所が出てくる。話を聞いて自分にプラスにしていきたい」と走法改善に意欲を見せていた。しかし、その直後の痛いリタイアに「みんなよく走るよ」と苦笑いするしかなかった。 初日から約３時間半のハードメニューだったが「新

清水に移籍したＦＷ永井雄一郎（２９）がミスターレッズからミスターエスパルスを目指す。２３日、新体制発表を行い、長谷川監督が現役時代に付けていた９番を背負うことに「重みのある数字。オレンジの９番は永井というイメージがつくように結果を出していきたい」と意気込んだ。

＜アジア杯予選：日本２－１イエメン＞◇２０日◇１次リーグ◇Ａ組◇熊本ＫＫウイング “サムライ”の１発が、０９年岡田ジャパンの号砲になった。前半７分、ゴール前に飛び出したＦＷ岡崎慎司（２２＝清水）が、田中の右クロスを右足で合わせた。代表初ゴールは、０９年の日本代表初弾だ。２２歳のパパは、恥ずかしそうにゆりかごダンスを披露。後半２１分にもＣＫを頭で流し、田中の決勝弾を呼んだ。新星が１得点１アシストで結果を出した。 ４日に第１子となる長男が誕生したばかり。サムライを連想する「刀」にこだわって刀也（とうや）と命名した。代表定着、さらにＷ杯出場を目標にし、日本を背負って戦う気持ちを名前に表した。毎日テレビ電話で愛息の顔を見るのが日課で「みんなにゆりかごをやってくれと頼んでいたから、いいお祝いになった」と優しい笑みを浮かべた。 後半２２、２４分とポスト直撃のシュートも放ち、岡田監督は「ボールを受ける前

清水ＭＦ山本真希（２１）が２０日、ＭＦ永畑祐樹（１９）、新人のＭＦ竹内涼（浜松開成館＝３年）とともに、静岡市清水区のクラブハウスで自主トレを行った。この日の目玉メニューは、永畑が発案した「砂浜ダッシュ」。クラブハウス裏の砂浜で５０メートル×１０本、１００メートル×２本を走り込み、汗を流した。練習中は、後輩の２人に促され本数を増やす場面もあった。「初めて後輩と自主トレしましたよ。いい刺激になりますね」と笑顔で話した。

開幕スタメンを狙うのは、選手だけではない。Ｊ１清水は１７日、オフィシャルチアリーダー「オレンジウェーブ」のオーディションを行い、新メンバーを決定した。２４人が参加しオリジナルダンスと面接の審査で、２３人（新加入５人）が合格し、０９年の勝利の女神たちが誕生した。羽柴田多賀子ディレクターは、選考を終え「ただダンスがしたいだけじゃなくて、エスパルスのサポーターである人たちが受験してくれて、うれしかった」と笑顔。昨季のメンバーは、２４日のサポーターサンクスデー（午後１時、ツインメッセ静岡）で“卒業”となり、３０日から新メンバーでの活動がスタートする。同ディレクターは「衣装を着て人前に出ることは大変。２３人全員が、開幕に間に合うかはわからない」と、厳しさも見せた。新メンバー２３人での“開幕スタメン”を目指し、猛特訓が始まる。

清水は０９年シーズンの春季キャンプを鹿児島市で行うと発表した。同市でのキャンプは４年連続４回目となる。期間は２月８日から１７日までで、練習場所は鹿児島ふれあいスポーツランド。

Ｊ１清水に今季加入する浜松開誠館（静岡）のＭＦ竹内涼（３年）が１５日、静岡市内の栗原寮に入寮した。自宅がある浜松から車で約１時間半かけ、お気に入りの枕やゲーム機などを運び込んだ。竹内が入る部屋は、かつてＤＦ青山直晃（２２）やＭＦ三都主アレサンドロ（浦和＝３１）などがいた“出世部屋”だ。竹内は「そうなれるように頑張りたいです」と笑みを浮かべた。 １日には地元少年団の初蹴りに参加し、その後は母校の浜松開誠館高校で自主トレを開始した。Ｕ－１３～１６県選抜、高校時代は、Ｕ－１７日本代表にも選出された竹内は「最初から試合に出られるように、チーム始動の日からどんどんアピールしていきたいです」と意気込みを語った。

Ｊ１清水のＤＦ岩下敬輔（２２）が、開幕レギュラー取りを誓った。６日、昨季主将を務めたＤＦ高木和のＧ大阪への完全移籍が発表された。抜けた穴は、持ち前の「キャプテンシー」を発揮し埋めていく構えだ。同じ鹿児島県出身で鹿児島城西のエース大迫勇也（３年）の全国高校選手権での活躍にも刺激を受けた。自身も鹿児島実の元主将として全国Ｖの経験を持ち、高校時代のように清水でも頂点を極める。 センターＤＦはオレに任せろ！ 岩下は６日、清水区三保のクラブハウスで約１時間、軽めのランニングなどで汗を流した。練習後「開幕？経験したことがないけど、キャンプからアピールしていきたい」と、意気込みを語った。この日、ＤＦ高木和のＧ大阪への移籍が正式に発表され、前主将が抜けたセンターＤＦの後継者として期待がかかる。 ０４年度の全国高校選手権では、主将として鹿児島実を全国優勝に導いた。今大会は、同県代表の鹿児島城西・エース大迫勇

浦和ＦＷ永井雄一郎（２９）が清水に移籍することが６日、確実となった。９７年の浦和加入から同クラブ一筋の永井は０３年に「ミスターレッズ」福田正博コーチから背番号９を継承。以後、田中達とともに主力ＦＷとして活躍してきたが、昨季はエンゲルス監督の起用法などに不満を持ち、シーズン終盤から移籍を志願した。オフの契約更改交渉でも浦和に他クラブ移籍の気持ちを伝えて代理人を通じて移籍先を探し、清水サイドから強い興味を示されたという。 浦和は慰留したが、永井本人の意思が非常に固いため、今年に入って移籍を容認。最大で２億円（金額は推定）の移籍金が必要となっているが、今後の清水側との交渉では金銭的に譲歩する姿勢もあるという。一方、７年連続無冠の状態からの脱却を目指す清水にとっては、優勝経験が豊富な永井の加入は大きな補強。清水のクラブ関係者は「今オフは、満足できる補強ができたと思う。今週中には結論が出る」と説明し

清水のＤＦ高木和道（２８）が５日、清水区三保のクラブハウスで本格始動した。室内で筋トレ、ランニングなどで約２時間汗を流した。１０日から始まる日本代表合宿（鹿児島・指宿）に備え例年より早めの始動となった。 高木和には日本代表としての自覚がにじみ出ていた。「完全に休んだのは３日しかない。でも、代表に入ってる人たちは、みんなそれぐらいはやってる」。０７年に続き昨季も、リーグ戦３４試合にフルタイム出場を果たした。３０６０分間を戦い抜いた体を奮いたたした。それでも、正月は「（実家の）滋賀は雪が降ってって寒かった。静岡は温かい。天皇杯とか、高校サッカーをテレビで見たりしてフレッシュな気分になりました」と笑顔を見せた。 移籍が決定的となっているＧ大阪が、天皇杯で優勝し今季のＡＣＬの出場権を獲得した。「海外のチームとやる機会はそんなにない。得るものは大きいと思いますよ」と話した。【為田聡史】

清水ＦＷ矢島卓郎（２４）が、川崎Ｆに移籍することが５日、分かった。この日までに、川崎Ｆ関係者と直接対談の場を持ち、条件面などを確認した。近日中に、サインを済ませ両クラブから発表される見込みだ。昨季途中にはオランダ２部リーグＶＶＶが、一時は獲得に乗り出す構えを見せたが、労働ビザ取得などが難航し断念していた。矢島は０６年清水に入団。リーグ通算６９試合に出場し、１５得点の潜在能力が高いストライカーだ。以前から「いろんな経験を積みたい。チームを変えることも、一つの方法だと思う」と話していた。昨年末に結婚し、公私ともに心機一転して新天地での戦いに臨む。

コンサドーレ札幌の石崎信弘新監督（５０）が１年でのＪ１復帰を宣言した。Ｇ大阪に敗れた元日の天皇杯決勝を最後に、３年間指揮した柏を離れた。札幌からは３年契約を提示されたが「１年でＪ１に上げることを目標にやっていかないといけない」と退路を断って単年契約で臨む。柏を含めＪ１、Ｊ２の５チームを率いた経験から、スタミナ勝負の「走り負けないサッカー」を掲げ、２１日スタートのグアムキャンプから始動する。 タイトルを奪えなかったショックは引きずらず－。石崎新監督は、柏でのラスト采配となった元旦のＧ大阪との天皇杯決勝を０－１の惜敗で終えると、すぐに新天地へと気持ちを切り替えた。 石崎監督 （札幌からは）３年（契約）と言われたが、自分の希望で単年にした。１年でＪ１に上げることを目標にやっていかないといけない。 退路を断った。クラブからは複数年契約を提示され、中期的なプランでのチーム強化を託された。だが、１年で

Ｇ大阪がＪリーグ史上最強軍団に生まれ変わり、日本勢初のＡＣＬ連覇へ突き進む。天皇杯優勝で同大会の出場権を獲得。アジア連覇となれば、３位に終わった昨年に続いてクラブＷ杯切符が得られる。悲願の世界一を目指し、真価が問われる１年が始まる。 攻撃陣は、スピード豊かな神戸ＦＷレアンドロ、身長１８５センチの韓国代表ＦＷチョ・ジェジン（全北現代）の獲得が決定的。エース格に成長した山崎に加え、２列目を得意とするルーカスがＦＷで起用される可能性もある。播戸も結果を出し続けなければ、スーパーサブの座すら危ない。 タイトルはすべて奪いにいく。西野監督は「０８年よりもさらにチーム力を上げて、ＡＣＬ、リーグすべてに臨まないといけない」という。守備面でも補強は進む。日本代表ＤＦ高木（清水）、元韓国代表ＤＦ朴東赫（蔚山現代）の獲得も決定的。０８年は千葉から五輪代表のＤＦ水本を獲得したが、途中で京都へ移籍した。山口と中沢

清水は昨季の４位から１つ順位を落とし５位でリーグ戦を終えた。開幕戦で大分に敗れ黒星スタート。第４節から第６節の浦和、Ｇ大阪、名古屋に３連敗を喫し一時は降格圏の１６位にまで落ちた。前半戦は１試合平均１点未満と得点力不足で、厳しい戦いを強いられた。それでも後半戦は、１１勝３分け３敗で勝ち点３６を積み上げる反撃を見せた。ホーム日本平では８戦無敗（７勝１分け）。３度の３連勝など安定した力を発揮し、来季へ光を放ちながらシーズンを終えた。 苦しいシーズンだった。主軸として期待したＭＦフェルナンジーニョは孤立し機能しなかった。７月２７日の大宮戦では、ＭＦ藤本が左足首を骨折し長期離脱。当初のプランからの変更を余儀なくされた長谷川監督だったが、若手を積極的に起用し危機を打開した。経験を積んだ若手は、後半戦のピッチで躍動した。 その筆頭が、エースにまで成長したＦＷ岡崎だ。北京五輪をへて、７月にはフル代表に初選

清水ＦＷ矢島卓郎（２４）が、結婚することが２２日、分かった。相手は元販売員の林香織さん（２５＝林俊次郎さんの長女）で、滋賀・膳所高の同級生。５年越しの交際を実らせゴールインする。近日中にも婚姻届を提出する予定で、挙式は未定。矢島は入団３年目の今季、持病の座骨神経痛に苦しみながらも公式戦６得点の活躍を見せた。「これからは２人で力を合わせて、頑張っていきたい」と話した。

＜天皇杯：東京２－１清水＞◇準々決勝◇２０日◇ユアスタ 清水は、１－２で東京に敗れ、３年連続の準々決勝敗退となった。前半２５分、ＤＦ高木和がＰＫを冷静に決めて先制したが、後半４分、同５分と立て続けに失点し逆転された。攻守ともに、最後までリズムをつかむことができずに敗戦。目標に掲げていた「タイトル奪取」に、今季も手が届かず終戦を迎えた。 あっという間の２分間で勝利が消えた。清水は後半４分、相手にＰＫを与え同点に追いつかれると、その１分後に、まさかの逆転ゴールをくらってしまった。立て続けの２失点が響いて敗戦。長谷川健太監督（４３）は「負けた気がしない」と、あまりにも短い時間での逆転負けに、ふに落ちない様子で話した。公式戦４連勝中の勢いは影を潜めて終戦となった。 失点がチームの歯車を狂わした。同点に追いつかれた直後、普段は堅実なプレーを見せるＭＦ兵働がパスミス。そのボールを相手にカットされ、その

清水ＦＷ原一樹（２３）が今季の成長を天皇杯で見せつける。２０日の準々決勝東京戦（ユアスタ＝仙台）に向け１８日、チームは非公開で調整した。原は練習後「チームの勝利のために走る。それだけです」と３年ぶりの準決勝進出に意気込んだ。リーグ戦最終節の京都戦（６日）では、途中出場ながら１得点。１０月４日の東京戦でも１ゴールをマークするなど、好条件がそろう。 リーグ戦出場がなかった昨季は、５回戦（横浜戦）でプロ初ゴールをマーク。これで弾みがついたのか、今季はリーグ戦２７試合に出場しチーム３位の６得点を挙げた。東京ＤＦ長友、名古屋ＭＦ小川とともに優秀新人賞の受賞も決定。ＤＦ長友とのマッチアップにも「まったく気にしない」と意識している様子はない。今季、大きな飛躍を見せた原が、自信を持ってピッチに立つ。【為田聡史】

Ｊ１清水が「フェアプレー賞」の価値を高める。リーグ３４試合で３３枚のイエローカードにとどめ、１６日に受賞が決まった。１７日の練習後、ＤＦ高木和は「汚いプレーをしなくても（相手）止められてる。これが僕らのスタイルですから」と胸を張った。 厳しいプレーを避けたわけではない。相手より先手を取る守備と、ジャッジに対する抗議よりも次のプレーへの切り替えを、重視して戦った結果だった。今季、イエローカード１枚のＭＦ伊東は「プロである以上は、いくらフェアでも勝てなきゃいけない。タイトルを取れば（フェアプレー賞の）価値も上がる」と２０日（東京戦）から再開する天皇杯へ意気込んだ。清水が天皇杯で頂点になることで、さらにフェアプレーの重要性が説かれる。

清水は１６日、ＤＦ山西尊裕（３２）が今季終了後に、退団することを発表した。山崎強化育成本部長は「来季の契約提示は出したが、本人の希望によりこのような形になった」と経緯を説明した。山西は０５年にＪ１磐田から加入し、一時はレギュラーを獲得するも、ここ２年は出場機会が少なくなっていた。今季はリーグ戦７試合の出場にとどまっていた。クラブからは、指導者としての打診も受けていたが「シンプルに出場機会にこだわった。ネガティブに考えているわけではない」と現役続行に強い意志を見せた。