カプセル型の隔離装置で、新型インフルエンザが疑われる患者を搬送する訓練(福井市の県立病院で。2006年2月7日撮影) 法的裏付け 対象順位 実効性に課題 いつ起きてもおかしくないとされる新型インフルエンザの大流行に備え、具体的な対策が動き出した。 厚生労働省が公表した指針案は、社会活動、個人の行動の制限に踏み込み、巨大地震、テロなどと並び、国家を脅かす危機に臨む確固たる姿勢を示した。だが、指針に盛り込まれたワクチンや薬の優先順位の決定など不透明な難題も多く、実効性は未知数だ。(科学部 宮崎敦、冨浪俊一) 新型インフルエンザ発生後、72時間以内にとる早期対応策 〈1〉家庭・施設内予防投薬作戦 ▽第1号患者の家族、学校、職場などに所属する全員に抗ウイルス薬投与 〈2〉接触者予防投薬作戦 ▽患者の家族、患者と対面し会話した人など、近い距離で接触した人に投薬 〈3〉地域封じ込め作戦 ▽患者が移動し