いまや国際語となった「コスプレ」。ディズニーやマーベルコミックスが世界の漫画・アニメ界を支配していた時代には、ほとんど存在しなかった「お気に入りのキャラクターになりきる」という作品とのつきあいかた――だってミッキーマウスやドナルドダックやスーパーマンのコスプレが、どれほどポピュラーだったろうか――を生み出したのは、日本の漫画やアニメが、アメリカン・コミックスとはまったく別種の力学を持ってきたからではないか。 コスプレと言われて僕らが思い浮かべるのは、イベント会場やスタジオで撮影された彼ら”レイヤー”さんたちの、いわば舞台上の晴れ姿である。お気に入りのゲームやアニメのキャラに身をやつし、ハレの場で、つかのまの異人格にひたる彼ら。カメラ小僧に取り囲まれてポーズを取っているときの、その近寄りがたいオーラと、お話聞かせてくださいと頼んだときの、すごくふつうの女の子や男の子っぽいしゃべりかた。その強
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