旧聞に属しますが Wired.jp の「電子書籍が紙に負ける5つのポイント」という記事が話題となり、これを受けて本誌にも原哲哉氏の「電子書籍はまだ紙の本に勝てない」という記事がすでに書かれています。 とくに日本の現状を見る限り、紙の書籍と電子書籍をプラットフォームとして比較すると紙のほうが優位なのは明らかで、規格の整備やハードウェアの向上と価格低下といった改善がおのずと期待できるところはそれとして、電子書籍がそのまま紙に追いつこうとする方向性はあまり意味がないと考えます。これは大原ケイ氏の「「ガジェット」ではなく「サービス」を」にもつながる話でしょうが、むしろ紙の制約から離れた機能や体験の充実にこそ注力すべきで、ことさらに紙と電子の比較を続けるのは有益ではないでしょう。 そうした観点で「電子書籍が紙に負ける5つのポイント」を読み直した場合、「インテリア・デザインにならない」といった電子書籍