2012年10月2日更新 2012年10月13日よりシアター・イメージフォーラムほかにてロードショー 才能と障害と快楽の複雑な関係。強いタッチのドキュメンタリーだ信じられないほど打たれ強い人、はたしかに存在する。頭の芯にからみついて離れない姿、もたしかに存在する。 15年ほど前に「クラム」を見たとき、私はそう思った。つい最近、「情熱のピアニズム」を見て、私は似たような感想を抱いた。ロバート・クラムは自分の精神が牢獄になっていたが、ミシェル・ペトルチアーニの場合は、自身の肉体が牢獄だった。 ペトルチアーニは生まれつき骨がもろく、身長が1メートルぐらいしかなかった。痛みは絶え間なく、自力では歩くこともむずかしい。 だが、彼には絶対音感があった。映画を見ればわかるように、手首や指は健常者の10倍も速く動いた。4歳でデューク・エリントンの演奏に反応し、早熟なジャズ・ピアニストになった。 それだけで
映画はスクリーンで見るに限る、という意見は根強い。たしかに正論だ。フィルムの肌合いが、光学処理された映像の肌合いと異なるのはあらがいがたい事実だからだ。 が、だからといってDVDやテレビで放映される映画を毛嫌いするのはまちがっていると思う。「劇場原理主義者」はとかく偏狭になりがちだが、衛星放送の普及は状況を変えた。フィルム・アーカイブの整備されていない日本では、とくにそうだ。劇場での上映が終わったあと、DVDが品切れや未発売のとき、見たかった映画を気前よく電波に乗せてくれるテレビは、われわれの強い味方だ。 というわけで、毎月、テレビで放映される映画をいろいろ選んで紹介していくことにしたい。私も、ずいぶんテレビのお世話になってきた。BSやCSではDVDで見られない傑作や掘り出し物がけっこう放映されている。だから私はあえていいたい。テレビもあるよ、と。 * * * * * * * * * *
映画はスクリーンで見るに限る、という意見は根強い。たしかに正論だ。フィルムの肌合いが、光学処理された映像の肌合いと異なるのはあらがいがたい事実だからだ。 が、だからといってDVDやテレビで放映される映画を毛嫌いするのはまちがっていると思う。「劇場原理主義者」はとかく偏狭になりがちだが、衛星放送の普及は状況を変えた。フィルム・アーカイブの整備されていない日本では、とくにそうだ。劇場での上映が終わったあと、DVDが品切れや未発売のとき、見たかった映画を気前よく電波に乗せてくれるテレビは、われわれの強い味方だ。 というわけで、毎月、テレビで放映される映画をいろいろ選んで紹介していくことにしたい。私も、ずいぶんテレビのお世話になってきた。BSやCSではDVDで見られない傑作や掘り出し物がけっこう放映されている。だから私はあえていいたい。テレビもあるよ、と。 * * * * * * * * * *
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