京の都ができるより遥か早く拓けた宇治。宇治川を中心とした美しい景観に恵まれ、やがて多くの平安貴族の別荘地へ。平等院も元は藤原道長の別荘でした。やがて自然災害、内乱、疫病などで社会に不安の兆しが現れます。ついに道長没後25年目の一〇五二年、末法初年に長男頼通が寺への改修に踏み切り、名前も平等院へ。高さ3m近い阿弥陀如来坐像や周りの「雲中供養菩薩像」を揃えた彼の願いは、極楽の様子をこの世に具現化して、人心の不安を救うことだったのでしょうか。 写真は鳳凰堂。雲中供養菩薩像は平等院ミュージアム鳳翔館で。平等院/京都府宇治市蓮華一一六/京都駅からJR奈良線「宇治駅」下車 2023年11月撮影。広告上の演出を施しています。 キャンペーンページをみる >