「富士山」が世界文化遺産に登録される見通しとなった。ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)が「登録」を勧告した。「武家の古都・鎌倉」は「不登録」の勧告だった。6月16日からカンボジアのプノンペンで開かれる世界遺産委員会で最終的に決まる。 フランス・パリの世界遺産センターが30日(現地時間)、イコモスの勧告内容を日本政府に伝えた。 「富士山」はかつて、地形や生態系で評価される自然遺産での登録を目指していた。しかしゴミ問題の影響もあって国内で候補地を選ぶ段階で「落選」。古くから信仰の対象だったことや、葛飾北斎の浮世絵など日本独特の芸術文化を育んだとして、文化遺産に切り替え、登録を狙った。山頂の信仰遺跡群など25の資産で構成されているが、イコモスは三保松原を除いての登録が適当と勧告した。 「鎌倉」は、鶴岡八幡宮や円覚寺など21の社寺・史跡による10資産で構成。貴族