管理コストの低減とユーザビリティの両立はゴールではなかった。Ajaxの世界は、単に弱点を克服するだけではなく、新しい価値を付け加えていく方向に向かって進んでいった。それが、マッシュアップという言葉に代表される「サービスを部品として使ったサービス」の作成である。 例えば、自社サービスの一部にGoogle Mapsの地図を組み込むようなことが可能になる。「我が社の物件はこことここ」と印を付けることが容易になった。これによって、地図機能を含むサービスを作る場合にも、自分で地図データを探してくる必要性から開放された。やるべきことは、Googleに利用を申し込むだけである。通常は無料で利用できるし、手軽であるし、地図のメンテナンスもGoogleがやってくれる。これがマッシュアップと呼ばれるやり方である。 しかし、従来でも外部の検索エンジンの検索窓をページ内に組み込むようなことは日常的に行われてきたが