文献 [1] や [6] による攻撃に対し、WPA (TKIP), WPA2 (TKIP) の組合せはどちらも脆弱であると考えられます。 一方、現時点で WPA (AES) および WPA2 (AES) に対して、これらの攻撃は適用できず、有効な改良手法もまだ報告されていません (表1)。 攻撃の現実性については、文献 [1] の攻撃のうちの1つ については、ネットワーク機器が特定の機能(QoS=通信ごとの優先度設定)を有する場合、 単純なネットワーク盗聴で攻撃が可能なため、現実の脅威があるものと考えられます。 この攻撃については、既に攻撃ツールが公開されています。 一方、文献 [1] のもう1つの攻撃と、文献 [6] の攻撃については、 実際の攻撃として成立するためには、無線LANの通信を能動的に妨害する必要があり、 たとえ攻撃に必要なツールを入手した場合でも、現実の多くの無線LAN導入