シャケ弁当がサーモントラウト弁当に?――。メニューと異なる食材を使う「虚偽表示」問題で、消費者庁がつくったガイドライン案が波紋を広げている。再発防止に向けて食材名の表示を厳格化したが、現場の意見を聞かずに急ごしらえしたため、外食業界は「混乱を招きかねない」と反発している。 景品表示法は、実際より著しく良いものだと装って間違った認識を与えることを禁じている。しかし、これまでは具体的な基準が明確でなく、虚偽表示問題につながった。このため、消費者庁は同法のガイドライン案で、メニューに食材名をより正確に表示することを打ち出した。 森雅子消費者相は16日、「食材偽装問題を受け、消費者の間に表示への疑念がある。ガイドラインで定めることはしっかり守ってもらいたい」と強調した。