それによれば、空亡は魑魅魍魎の王などと評され、百鬼夜行の最後に現れ、それら全てを吞み尽くし、押し潰すという。その姿は黒い太陽のようであるとされるが、正体不明の存在であるという。一説には天照大神と戦い、その分霊(わけみたま)共々打ち砕いたという。 空亡の元になったのは京都府京都市の大徳寺の塔頭である真珠庵に所蔵される『百鬼夜行絵巻』において、最後尾に描かれている火の玉である。 小松和彦著『百鬼夜行絵巻の謎』等によれば、これは妖怪ではなく朝になって昇ってきた太陽、もしくは尊勝陀羅尼(そんしょうだらに)の火の玉という説がある。絵巻ではこれを見た化け物たちが逃げ惑う姿が描かれている。 ゲームで生まれ変わる空亡 この火の玉には元来名前がなかった。しかし2002年に発売されたカード『荒俣宏の奇想秘物館 陰陽妖怪絵札』においてこの火の玉に「空亡」という名前が付けられた。ここにおける説明は「太陽は、夜の闇