当時としては最高峰の、先進性のあるハードスペックが話題となった半面、同時発売ゲームはジャンルの偏りがあったり、短期開発のためかボリューム不足なところもあり、前世代のセガハード「セガ・マークⅢ」「マスターシステム」から従来のファンが乗り換えたくらいの雰囲気だった。 新ハードの旅立ちとしては順風満帆とは言いがたいこのメガドライブの発売を、最も警戒していたのは実は任天堂だったのかもしれない。メガドライブ発売直後の11月、任天堂の次世代ハード「スーパーファミコン」のメディア向けの説明会が開催された。そこでは、発売予定時期を9カ月後の1989年7月と公表したものの、公開したのは実機ではなく本体の試作見本で、報道陣の前で動いているものを見せることはしなかった。 また配布されたビデオでは開発中の映像を見ることができたが、内容も技術デモが中心だった。同時発売は『スーパーマリオブラザーズ4』や『ゼルダの伝説
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