NFTは著作権、翻案権をめぐる致命的な脆弱性をいくつも持っている。その大半は何の権利も所有者に与えない詐欺まがいの代物だ。そして複製可能でもある。NFTを扱うということは詐欺師と法律家を儲けさせるということだ。 俳優でテレビ・プロデューサーのセス・グリーンが、自身が所有する膨大なNFTコレクションに関連するキャラクターを用いて新アニメシリーズを企画していたが、5月、フィッシング詐欺に遭って4枚のNFTを奪われ、新アニメの制作がストップした。 グリーンは2021年7月に有名アート「BAYC」のNFTを購入し、この数ヶ月間、そのNFTにまつわる「権利」を基に自らが企画する番組の主役にするための知的財産(IP)を開発・活用してきた。 この「盗難」は、様々なNFTの法的な問題を露見させる絶好のケース・スタディとなっている。著作権や所有権、その珍しいライセンス体系をめぐる議論を呼び起こしたのだ。 ス