自転車で走行中に突然、前輪が外れて転倒し、重い障害が残った茨城県の男性と妻が起こした裁判で、東京地方裁判所は、自転車に欠陥があったことを認め、自転車を輸入した会社に1億5000万円余りの賠償を命じました。 茨城県つくば市の元会社社長、中島寛さん(63)は、5年前、自転車で通勤していたところ、突然、前輪が外れて転倒し、首から下がまひする重い障害が残りました。 乗っていたのは、イタリアの老舗メーカー「ビアンキ」のブランド名で台湾の業者が製造したスポーツタイプの自転車で、中島さんと妻は、輸入元の「サイクルヨーロッパジャパン」に賠償を求めていました。 判決で、東京地方裁判所の白井幸夫裁判長は「事故は振動を和らげるための『サスペンション』と呼ばれる部分が上下に分離したことで起きたと推定でき、自転車に欠陥があったと認められる」と指摘して、輸入元の会社に1億5000万円余りの賠償を命じました。 中島さん