◇学習会で「ニセ科学」警鐘 リスクを判断する助けに−−菊池誠さん(53) 東日本大震災と東京電力福島第1原発から1年が過ぎ、書店では震災前に比べ科学関連の書籍が増えている。その中でも話題をよんだのが「もうダマされないための『科学』講義」(光文社)だ。「科学技術コミュニケーション」や「食の安全とリスク」などテーマごとに科学者、ジャーナリストが分担して執筆した。同書の第1章を担当したのが大阪大サイバーメディアセンターの菊池誠教授(53)だ。テーマは「科学とニセ科学」。 菊池さんは統計物理学を専門とする科学者だ。2000年代半ばから「ニセ科学問題」を中心に科学と社会の関わりについて精力的に発言を続けている。 ニセ科学とは「科学を装っているが実は科学ではないもの」の総称だ。例えば、今回の原発事故後でも「ある菌を使ったドリンクがチェルノブイリ事故でも有効な対策だった」とありもしない効用をうたう商品が