「本当に反省しているなら、最低でも3年間ぐらいは刑務所に入っていてほしいです」。東京都練馬区の自宅で2月、当時中学3年だった次男(15)をトイレに計約10日間閉じ込めたとして、監禁罪に問われた母親で無職、中島まゆみ(47)と、交際相手の音楽教室経営、川崎輝久(34)両被告の初公判。母への思いを次男は陳述書にこうつづらなければならないほど、受けた虐待行為は残忍だった。 幅約1.26メートル、奥行き約0.95メートル、高さ約2.24メートルのトイレ。寒さの厳しい2月、唯一、ぬくもりを感じさせてくれるはずの暖房便座も取り外されていた。 狭く寒い空間に、Tシャツと下着にパジャマを羽織っただけの次男は計約10日間、閉じこめられた。扉は横約6センチ、縦約3センチの木片で外から固くねじ止めされた。飢えをしのぐための食料は、与えられた食パン6斤と500ミリリットルのペットボトルの水1本だった。