19日午後8時40分ごろ、浜松市天竜区のJR飯田線大嵐(おおぞれ)―水窪(みさくぼ)間の大原トンネル(長さ約5キロ)内で、上諏訪発豊橋行き上り普通列車(2両編成、乗客5人)の運転士がシカ2頭を見つけて急停止した。 JR東海によると、列車は徐行運転をしながら、トンネルの出口までシカを警笛で追い立てた。同区間の通常の通過時間は7分だが、列車がシカとともにトンネルを出たのは、約2時間20分後の午後11時5分だった。 影響で、同列車との行き違いを待っていた豊橋発天竜峡行き下り普通列車(乗客1人)にも1時間45分の遅れが出た。現場は愛知、静岡、長野3県の県境付近で、大原トンネルは1955年の佐久間ダム建設による路線変更でつくられた、飯田線最長のトンネル。