国立教育政策研究所文教施設研究センターは、学校施設の電力使用量の約7~9割を照明が占めているとの試算結果をまとめた。「学校施設の節電には照明の節約が効果的」と提言している。 試算によると、校舎と体育館の照明が占める割合は、普通教室に空調設備のある学校で70%、ない学校で86%。給食室のある学校では、普通教室の窓側照明(2列のうち1列)を消灯すると約15%、トイレの照明を完全消灯すると約12%の節減になった。また、東京都と神奈川県の小学校で照明を全部点灯した場合と部分消灯した場合の照度の変化を調べたところ、雨天や曇天、夕方を除くと、部分消灯でも学校環境衛生基準が定める教室の照度(下限値300ルクス、500ルクス以上が望ましい)が確保された。 政府は今夏のピーク時の節電目標を一律15%とする。同センターは「学校が節電対策を検討する際の参考にしてほしい」としている。【木村健二】