既報の通り、第18回Bunkamuraドゥマゴ文学賞は中原昌也の『作業日誌2004-2007』(boid)が受賞した。本日は華々しいその授賞式。会場で配られた中原の「受賞の言葉」がたいへん素晴らしかったので、選者高橋源一郎のひそみにならって全文引用してみる。 長い間、ご愛読ありがとうございました 中原昌也 「長い間、つまらないものをわざわざお読みいただいて、本当にありがとうございました!」と逆にこちらが深々と頭を下げて、百万円を黙って、どこかの慈善団体に寄付すべきなのに…残念ながらそんな余裕はまったく持っていないし、それ以前に、そんな金があったら破綻した自分の生活を何とかすべきだ…溜まりに溜まった家賃や公共料金に(本音としてはそんなくだらないものにビタ一文も払いたくはないのであるが)。 今回、賞金百万円もいただける立派な賞を恵んでいただき、おかげさまで、これで無意味な権威ばかりを与えられて