見た目はまんじゅうだが、皮は案外硬い。パリッと割ると、中はみごとな空洞である。「あれっ、中身はどうした?」と思わず叫んでしまった。 弘化元年(1844年)創業、長崎市の老舗和菓子店「茂木一まる香本家」が作る茂木一○香は、不思議な焼き菓子である。市内に一口香(いっこっこう)を扱っている菓子店が多いことから、十数年前、差別化を図るために「口」を「○」という表記にしたという。 こんがりと焼き色のついた皮は薄く、香ばしく、あめ状になった黒砂糖やはちみつ、ごまが張りついている。かるい甘さで、パリパリと歯ざわりがいい。丸い形もかわいらしく、プレゼントにして相手の驚く顔を見てみたくなる。 ルーツは、中国船員の保存食だそうだ。江戸時代、濃霧のために中国船が間違って、茂木港に入ってきた。初代が船員から製法を学び、改良を加えて、売り出したのが始まりである。一口食べると香ばしいことから、一口香と名付けられた。
“世界のミヤザキ”に、また一つ、大きな勲章が加わった。第62回ベネチア国際映画祭での栄誉金獅子賞受賞。世界の名だたる巨匠が受けてきた名誉に、宮崎駿監督も名を連ねた。 「監督業は人前に裸で立つようなきつい仕事。その上、賞を逃して隣の受賞者を祝福するなんてキザなことは僕にはできない」と、これまで晴れの席には出なかった宮崎監督。だが、今回はベネチア入りした。 これには欧州のファンも大喜び。映画祭会場の赤じゅうたん沿道には、ジブリのDVDや本を手にしたファンが殺到し、監督も時間をかけてサインの求めに応じた。授賞式では、司会者が制するまで拍手が鳴りやまず、『風の谷のナウシカ』などの上映会も拍手と歓声で興奮状態。受賞会見では、殺気立つジャーナリストの質問に丁寧に答えた。 そんな中、我々日本人記者団に対して、予定時間を大幅に超える80分間もインタビューに応じた。 ――『ハウルの動く城』について。 のろい
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