筆者は最近,Erik Tews氏とAndrei Pychkine氏,Ralf-Philipp Weinmann氏が104ビット長のWired Equivalent Privacy(WEP)鍵を60秒以内に解読できる攻撃ツール「aircrack-ptw」について書いたWebページを見つけた。WEPは,無線LAN(WLAN)のセキュリティ確保するためのプロトコルで,やり取りするデータ・パケットを共通鍵で暗号化する際にRC4ストリーム暗号を使う。 RC4ストリーム暗号はWEPプロトコルの根幹を担っている。仕組みが単純でソフトウエア実装時のサイズが小さくて済むことから,世界で最もよく利用されているストリーム暗号の一つである。情報を格納したパケットの暗号化は,以下の手順に従って行う。処理対象のパケットごとに24ビット長の初期化ベクトル(IV)を選び,104ビット長のRC4共通鍵と結合し,128ビット
![また一つWEPが破られていく](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)