「システムはね、念ずればできるんだよ」。そう言って笑うのはイオンクレジットサービスの常務 情報システム本部長の清永崇司さんだ。2001年にイオンからイオンクレジットに転籍した時の情報部門は10人程度。今では200人まで増えた。 2004年には第3次の大型開発が完成しCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)も稼動を始めた。このCRMは、イオン時代からの20 年来の悲願だった。グループ横断で商品と顧客属性を組み合わせたデータベースをつくる。イオンのような小売りや流通に長けている会社では、100億円かかる店舗出店の決定は早い。判断材料が豊富にあるからだ。しかし、50億円のこのCRMにはなかなかGOが出なかった。 CRMは使う人の技術が向上しないと、本当のROI(投下資本利益率)は実現しない。「5年待ってほしい、必ずリターンが出る」とシステム部門一丸となって森社長に直言した。小売業で