世界でもっとも長い昆虫が、ボルネオ島で見つかった。 伸ばした前肢の先から腹部の後端までの長さが56・7センチのナナフシで、新種だという。体長は35・7センチ。環境NGOの世界自然保護基金(WWF)が発表した。 WWFは、独特の生態系で知られるボルネオ島中心部の熱帯雨林を保護区とすることをインドネシア、マレーシア、ブルネイと合意し、新種の動植物や珍しい生態を探す調査を、2007年から3年間行った。 見つかった新種は、このナナフシや、緑と黄色の鮮やかな体色で長い尾を持つナメクジなど計123種。ナメクジは、尾の先にある「愛のダーツ」と呼ばれるヤリのような突起を交尾相手に突き刺して、ホルモンを注入する。 また、新種のカエルではないが、肺を持たず皮膚全体が呼吸器として働く珍しい生態が、世界で初めて確認された。