2008年秋に出版された「コミュニケーションをデザインするための本」が、専門書としては異例の増刷を続けている著者の岸 勇希氏。同氏は「コミュニケーション・デザイナー」という新たな役割を広告業界に提示した先駆者です。コミュニケーション・デザイナーとはどのような役割を担い、これまで必ず結果を残してきたというプロモーションはどのように設計されてきたのでしょうか。その秘訣を伺います。 コミュニケーション・デザイナーとは?平田:どのような経緯で「コミュニケーション・デザイナー」という肩書きを提唱されるようになったのでしょうか。 岸:広告業界では一般的に担当分野、すなわち作業範囲が肩書きによって細分化されています。しかし結局どの担当であっても、すべきことは売上を増やすことなど、クライアントの課題を解決することにあります。そう考えると、広告に限らず企業と生活者の間に存在するあらゆるコミュニケーションを駆