印刷 半分に切った升を美濃和紙でつなげた「枡提灯」=稲波伸行さん提供布のタグを付けて手持ちのカップとして使える「タグ枡」=稲波伸行さん提供 計量器や日本酒を飲む器としての升の需要が減るなか、生産日本一の岐阜県大垣市で、業者と、美術や工業デザインを学ぶ大学生が新商品の共同開発に乗り出している。布のタグを付けてカップにしたり、照明器具に使ったり、型にはまらないアイデアが満載だ。 大垣市の升の年間生産量は約200万個で、全国の8割を占める。だが、最盛期だった1970年代の年間500万個から半分以下に落ち込んでいる。 学生との共同開発を始めたのは、年間約40万個を生産する大橋量器。大橋博行社長(47)は3年前、「新しい用途や販路を開拓したい」と、知人の名古屋市のデザイナー稲波(いなば)伸行さん(36)に相談し、学生とのコラボが始まった。 今年度のテーマは「地域素材との共生」だ。愛知県にある