被害相談が年々増加するなど深刻化しているDV(ドメスティック・バイオレンス=配偶者や恋人からの暴力)で、男性からの被害相談が近年、急増している。 警察庁の調査では、2013年とその3年前(10年)の相談件数の増え方は、女性の1・4倍に対し、男性は4・1倍。原因ははっきりしないが、専門家は「相談しやすい時代になったのでは」と、社会における男性の立場の変化が要因の一つとみている。 01年のDV防止法施行後、警察はDV相談を受けた場合は、男女を問わずに「対応票」を作成。被害の時期や頻度、暴力の内容などを聞き取ったうえで、〈1〉相手への指導・警告〈2〉事件化に向けた捜査――などの希望の有無を確認している。 警察庁が対応票を集計してまとめた相談件数は、01年が女性3553件、男性55件だった。その後、女性が被害者となるDVやストーカー事件が各地で相次いだこともあり、女性からの相談は年々増え、昨