今年(2012年)の夏コミで頒布された同人誌。 ツイッター経由で内容を聞き、通信販売でお願いして取り寄せ。 内容は、日本語の資料がきわめて乏しいWW1の西アフリカ戦線を、英仏の公刊戦史をはじめとする、豊富な参考資料を背景に、西アフリカ植民地の成り立ちからその経済、そして本国との関係まで踏まえてまとめられた、貴重な一冊である。 第一次世界大戦が始まる前、西アフリカには列強の植民地がパッチワークに存在しており、その中にはドイツのトーゴランドと、カメルーンとがあった。 あるにはあったが、いざ世界大戦ともなると、この地域はいささか以上に、ドイツにとっては手に余る土地であった。 何しろ、敵にしたのがアフリカの他の土地を広く領しているイギリスとフランスである。また、イギリス海軍が相手では、ドイツ本国とこれら植民地との間は切り離されたも同然、孤立した籠城状態。 第一次世界大戦以前の列強同士の戦