(英エコノミスト誌 2014年3月1日号) 韓国最大のポータルサイト「ネイバー(NAVER)」は、自国ではヤフーを完敗に追い込み、グーグルを寄せ付けない。そして同サービスを率いるトップは今、メッセージサービスによる世界制覇を計画している。 ダウンジャケットには普通、ニワトリではなくアヒルの羽毛が詰められている。なぜか? 「ネイバーに尋ねてみよう」――。 韓国のポータルサイトであるネイバーは2003年に、こんな文面の広告を出した。当時の同サイトの目玉は、ユーザーの力を借りて回答を得るクラウドソースの手法を用いた、革新的なQ&Aサービスだった。こうした目を引く特徴はあったものの、ライバルがひしめき合い、米国のヤフーや別の韓国企業ダウムが支配する市場に乗り出した時、ネイバーの勝ち目はあまりないように思われていた。 2013年、ネイバーは100万件目にあたる質問を掲載した。その内容は、あるユーザー