日本銀行は今月3回目となる長期国債買い入れ規模の縮小に踏み切った。世界的に金利が上昇した年初に増やした分を元に戻した格好だ。市場では債券安や株安・円高といった反応は限られ、今後もさらなる減額があり得るとの見方が広がっている。 日銀は29日午前10時10分の金融調節で、残存期間が5年超10年以下の国債買い入れ額を4100億円と、前回より200億円減らした。今月1日の200億円減額に続くもので、2月に4500億円へ増やす前の水準に戻った。一方、同時に通知した1年超3年以下と3年超5年以下の買い入れ額は据え置いた。 SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、日銀がオペ減額を今月に入って積極化している背景について、「来月は国債入札が多いため、スケジュール的に難しくなる。ここしかないというタイミングだ」と指摘。「そもそも5年超10年以下は発行額よりもはるかに買い過ぎ。イールドカーブコントロール