鳩山政権の事業仕分けが進む中、スパコンに代表される大型研究開発プロジェクトの凍結や予算削減の是非が議論を呼んでいる。私は事業仕分けの場に立ち会ったわけではないけれども、評価者の厳しい質問に対して回答に苦慮する官僚の姿が目に浮かぶようだ。 「いつになったら成果が出るのか」「その技術は世の中の役に立つのか」「そんな技術が本当に必要なのか」「開発になぜそんなにお金がかかるのか」「あれは無駄じゃないか、これも無駄じゃないか」等々。 イノベーションという現象の特質を考えるなら、これらの問いに対する明確な回答を用意して、評価者の攻撃に反論できる方が不思議なくらいだ。 イノベーション活動には、常に、2種類の不確実性がつきまとう。1つは「自然の不確実性」。研究開発とは、この不確実性に対する人間の挑戦なのだが、それがいつ成功するのか、また成功するかどうかさえ、万人が納得する形で示すことは難しい。 もう1つは
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