子供のころ、風邪をひいたりすると、うちの母親はよく 「パンがゆ」というものを作ってくれた。それはなんのことはない、暖めた 牛乳に、砂糖とちぎったパンを入れただけのものだったんだけど、たまに 卵が入ったり、ハチミツが入ったり。 なんだかそれが、自分にとっての「フレンチトースト的なもの」の原体験 だったのかな。 以来数十年。いろんなところで、いろんなフレンチトーストを食べて きました。でも、どれも、なんとなくイメージしている自分のなかの味とは、 遠くて、今ひとつ納得できなかったのです。 ホンモノのフレンチトーストって、どんな姿をしているんだろう? それは、どんな食感、どんな味をしているんだろう? その問いへの答えが、ここにありました。 東京四谷荒木町にある、ビストロ「岩井食堂」 まさに、フレンチトーストの究極の形です。 こちらのフレンチトーストは、まず強烈にジューシ