今回発見された「TROJ_TARODROP.BA」は、電子メールや悪意のあるWebサイトを介して侵入したものと推測されます。攻撃ファイルの名前は「{日本語の文字列}.jtd」です。 回を増すごとに洗練している攻撃手法 一太郎の脆弱性を狙った攻撃が初観測されたのは2006年8月の「TROJ_MDROPPER.BL」でした。それ以後、新たな脆弱性が探し出される度に攻撃は仕掛けられ、その内容を洗練させてきています。 これまでの攻撃において攻撃者は実質的な不正活動を行うプログラムをドロップ/自動実行させるために文書アプリケーションの脆弱性を衝いてきています。「TROJ_TARODROP.BA」の攻撃シナリオも例外ではありません。攻撃シナリオを追ってみたいと思います。 影響下にある一太郎を使い、一太郎ウイルス(脆弱性を衝く攻撃ファイル、JTDファイル)を開くと、「<ランダムな文字列>.tmp」を生成