前回までの基本編では、露出や色や背景など、「間違いのない」「及第点」の写真を撮る方法をご紹介してきました。今回は、基本をふまえたうえで、商品をより魅力的に見せる撮影にチャレンジします。 これまでの撮影では、商品を正面上から撮るカットを前提にしてきました。これだと、商品の全体像はわかりますが、商品の魅力がどこにあるのかを積極的に伝えることはできません。むしろ大きな商品は、全体を見せてもほとんど意味がないこともあります。見せたい部分に優先順位をつけて、どこを切り取って見せればいいのか、構図について考えてみましょう。 形の想像がつくもので、縦に長いとか大きいものは、全体を写してもほとんど意味がありません。(写真1)は、細長いもの、ということでフランスパンを撮影してみました。この写真サイズでパン全体を見せると、「フランスパンである」以外に、なんのメッセージもありません。これでは意味がありませんね。