企業と個人が互いに成長できる関係づくりについて研究を行うキャリアアセットマネジは、神戸大学大学院経営学研究科で組織論を専攻し、人的資源管理に携わる伊達洋駆氏とともに“エンプロイアビリティ(雇用され得る力)”の実証を伴う開発を行っている。このほど同社と伊達氏は、組織に貢献する人材力の研究を目的に複数企業の人事担当者への取材を実施した。本連載では、こうした取材結果に基づいて実践的かつ効果的な人材確保と養成のための方法論に関する伊達氏の考察を展開していく。 終身雇用制度が事実上崩壊し、働き方が多様になるなか、企業主導で、社員ひとり一人のキャリアをデザインする取り組みが一般的となりつつある。社員が自らの可能性を広げつつ、組織の中で実績を積み、人と組織が相互に成長していけるように――。 しかし、そうした企業の狙いとは別のベクトルで、“キャリアデザイン”が解釈されている向きも社員側にはある。今回は“キ