埼玉県の公立小学校が性同一性障害(GID)と診断された小学2年の男児(8)に対し、学年の途中から女児としての登校を認めていることが分かった。全校児童や保護者にも事情を公表している。専門家によると、小学校入学時に学校と相談し戸籍と逆の性で登校を始める例は学会で数例報告されているが、在学途中で生活上の性別を切り替えるのは初めてとみられる。これまで光が当たらなかった子どもの性同一性障害とどう向き合うか、議論が活発化しそうだ。 ◇埼玉の公立小 家族によると、児童は幼稚園の段階から体が男であることへの違和感があり、小学校入学後は男児用の水着を着たり立って小便することへの苦痛を激しく訴え、不眠がちになった。このため昨年2月に埼玉医科大のジェンダークリニックを受診、翌月GIDと診断された。主治医の塚田攻医師は診断書に「就学等の適応を阻害しないために女性として扱う配慮が望ましい」との意見を記した。 学校側