オタク市場規模を俯瞰してみる ちょっと古いデータだが、2005年に野村総合研究所(以下、野村総研)が「マニア消費者市場を新たに推計、04年は主要12分野で延べ172万人、4110億円規模」というプレスリリースを発表した。同社に問い合わせたところ「最新データはない」とのことなので、このデータを元に話を進める。 野村総研の調査はオタク層を「強くこだわりを持っている分野に趣味や余暇として使える金銭または時間のほとんどすべてを費やし(消費特性)、かつ、特有の心理特性を有する生活者」と定義している。従来の消費特性のみで捉えた数値は「旧定義」とし、心理特性を加味した数値が「新定義」だという。いわゆる「コアな趣味人」の行動を分析したものだ。 この発表は当時、鉄道ファンの間でかなり話題になった。鉄道趣味の市場規模について具体的な数字が示されていたからだ。鉄道趣味はアニメやゲームとは違い、市場の指針となる具