中国漁船衝突事件のビデオ映像がインターネット上に流出した問題で、海上保安庁は、国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで、容疑者不詳のまま刑事告発に踏み切った。こうした中、横浜でのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に、中国の胡錦濤国家主席が出席することが明らかになった。大宅賞ジャーナリスト、加藤昭氏が、背後に潜む国辱的な日中密約情報に迫った。 北京から驚くべき情報が飛び込んできた。「胡主席のAPEC出席の背後に、知られざる日中密約がある」というものだ。私(加藤昭)は直ちに中国の情報機関関係者に接触した。 −−胡主席のAPEC出席がギリギリで決まった。背景は 「出席には、2つの難関があった。まず1つは、釣魚島(日本の尖閣諸島)事件だ。先週末、ビデオ映像が流出したが、胡主席をはじめ、中国指導部は『日本政府が意図的に流したのではないか』との疑念を持っていた。そのまま、APECに出席すれ